会長挨拶

HEQ研究会~PEG・在宅医療研究会の17年に及ぶ歴史の中で、はじめて中国地方、国際平和都市広島市にて開催させていただくことになりました。非常に光栄であり大変感謝申し上げております。全力を尽くして努力いたす所存です。

内視鏡的胃瘻造設術が、GaudererとPonskyによってアメリカで紹介されて以来30年がたちました。日本においてはその造設法・管理法、さらには地域社会において独自の発展を遂げてきたことは驚くべき事だと思っています。これもひとえに研究会及び関連する医療・介護に携わる方々、患者さんご自身、ご家族のご尽力によるものだと感謝しております。また、PEG・在宅医療研究会の果たした役割は大変大きく、歴代会長:比企能樹先生、曽和融生先生、現会長 鈴木博明先生の熱意と造詣の深さによるものと尊敬する次第であります。

変革する医療状況や高齢社会の中で、胃瘻や栄養療法に対する認識や方法が大きく変わりつつあることを感じる昨今であります。このような観点より、第17回PEG・在宅医療研究会のテーマを

『さらなる飛躍を目指して-真に役立つPEG・在宅医療の為に- 』
とさせていただきました。

胃瘻造設の手技や短・長期管理やこれにまつわる栄養療法の諸問題、医療・介護の現場における問題等、また在宅にまつわる問題等、種々の論点より討議し、日常診療・生活に直結できる、参加していただく方に真に役立つ学術集会にできればと願っております。

胃瘻や栄養療法、在宅医療が各々の地域に根付いたものですので、現在日本各地でそれぞれの地域で研究会が立ち上がっております。中国地方においても広島ページェント、山口NST研究会、NSTフォーラムin岡山、東部NST在宅栄養研究会、環NSTフォーラム等、種々の研究会が自然発生的に立ち上がり、連絡を取り合い活動しておりますが、今回事務局はこれらの中国地方の地域で活動している方々にご尽力をいただき企画を進める予定です。

原爆被害をうけ、戦後よみがえった国際平和都市広島市として次なるPEG・在宅医療の指標になるべき学術集会を開催いたしますので、是非、多くの方々の参加をお願い申し上げる次第です。

第17回PEG・在宅医療研究会学術集会
会長 有本之嗣(須波宗斉会病院 院長)